台茶12号「金萱」烏龍茶 ~ 台湾春茶研修 Part1

今年も台湾春茶の研修に出かけてまいりました

 

昨年の台湾行は地震発生の当日でした・・・

【金萱茶園】

茶畑の奥には檳榔椰子が見える、亜熱帯地方ならではの摘採風景です。今年も台湾桃園市にある長生製茶廠にお世話になりました。

 

 

【乗用摘採機】

落合刃物製の摘採機が導入されおり、摘採作業は正午過ぎに行います。

 

 

【台茶12号 金萱】

ミルクの香りがする、台湾では人気の品種です。前回とは違う茶園ながら、昨年もこの品種の製茶を体験しました。

 

 

 

【収穫作業】

この日、生茶葉の収量は590㎏でした

 

 

【金萱茶葉】

四葉目の新芽・・・ 日本では、ほぼ親葉のサイズです。台湾種の茶葉は大きく、葉肉が厚い!

 

 

【荒茶】

萎凋~醗酵工程は夕方から始まり、徐々に香りが高まってきます。翌日の午前中、工場内はすっかり芳香に包まれました。一年振りに、台湾春茶の萎凋香を堪能、そして再び この地に戻ってこられた喜びに浸ります。摘採から丸一日を経た二日目の午後から製茶工程が始まり、一時乾燥を経た約300㎏の荒茶が完成しました。

 

 

【パッキング】

この後、台湾烏龍茶特有の球状に加工する最終工程を経て、完成品となります。この「団揉工程」は他所の工場で行うため、移動用のパッキングが施されました。形状を球状に仕上げることにより再製工程が容易になること、また体積が減るため、流通コストが軽減されるなど、様々なメリットが生まれます。日本で発行された本には、団揉は味を良くするための工程と書かれたものがあります。園主の林和春氏にうかがったところ、香味には全く影響はないとの事で、本人もできればやりたくない工程と語っていました。私も全く同感で、茶の外観を味わう楽しみが奪われる気がします。一方、私のつくる微醗酵茶では煎茶用の再製機械が使えず、仕上げは全て手作業で行います。それを思うと団揉は烏龍茶に必要不可欠な、優れた工程だと言わざるを得ません。

 

 

狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎