「第52回関東ブロック茶の共進会」審査会
関東地区の出品茶が集う品評会「第52回関東ブロック茶の共進会」の審査員を務めてまいりました
出品は埼玉・静岡・茨城・新潟より102点の出品がありました
【審査会場】
会場は埼玉県茶業研究所の講堂で2日間にわたって開催されました
【審査会場 Part2】
審査員は埼玉県・静岡県・茨城県・東京都・神奈川県より派遣され、審査委員長は国立野菜茶業研究所の職員が担当しました。審査はカテゴリー別に「荒茶普通煎茶」「荒茶深蒸し煎茶」「仕上茶普通煎茶」の3部門に分かれて実施されます。私は「仕上茶」の担当を仰せつかりました。審査は「外観」→「水色」→「香気」→「滋味」の順で行われます。
【香気審査の準備】
審査員以外にも審査準備を進める多数のスタッフが必要です。香気審査では出品茶葉を入れた拝見茶碗に湯を注ぎますが、均等に入れられるよう、定められた時間で2回に分けて注ぎます。
【香気審査】
拝見茶碗の茶葉を「すくい網」を使用しながら、香気を確認します。最初よりも、2巡目くらいの方が微妙な香気が発揚し、評価しやすくなります。
【滋味審査の準備】
滋味審査では茶漉しの網から漏れた茶葉を、2名の「すくい網」を持ったスタッフが取り除いて行きます。残留する茶葉がないよう、準備にはかなりの時間と人手を要します。
【滋味審査】
拝見茶碗からスプーンで茶杯に取り、それを口に含み審査します。基本的には飲み下さず、抽出液は紙カップに捨てます。味覚の麻痺を防ぐためなのですが、飲後の香味が味わえない。2巡目では全てを喉に通し、余韻を確認しました。
【審査結果】
審査はオフィシャルのルールに則って執り行われるので、通常の商取引とは異なり、自らの嗜好や好き嫌いが入る隙はありません。また審査はグループで行うので、自分の受けた印象をチーム内で確認しながら作業することができます。審査会は多数の、最高レベルの茶に触れる絶好の機会でもあります。おかげで茶に対する感覚が研ぎ澄まされた気がして、この上ない学びを積み上げることができました。全ての審査が終了してから全審査員が集められ、審査内容の確認・順位付け作業が行われ、擬賞会議を経て農林水産大臣賞を始めとした特別賞の授賞茶が決定します。そして来月には入札会が開催されます。
狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎