琥白用「さやまみどり」仕上げ
このところ、『琥白』にまとまった発注が続いています・・・
とっておきの品種「さやまみどり」の再製に取り掛かります
【さやまみどり萎凋葉】
つややかな濃緑色の生茶葉はツバキ科そのもの。昭和28年、茶農林5号として登録された狭山で最も歴史ある品種。萎凋性能に優れ、茶産地狭山の萎凋香を支えてきた大切な品種です。
【仕上げ工程】
葉肉が厚く、太い茎が目立ち、ごろっとした外観
【出物】
大柄な『あたま』と太い『棒』を手作業で除去します。木皮の剥けていない太い棒は「さやまみどり」に固有の出物です。
【仕上り外観】
厚い葉肉そのままの大柄な外観、黒光りする紺色のリーフには処々にシルバーチップが目につきます
【水色】
どちらかといえば黄色に近い水色。大柄な外観の印象通り、スッキリとした抽出液です。口に含めば「さやまみどり」の煎茶同様、香味一体となった萎凋香が広がり、ほっこりとして極めて刺激のすくない「おふくろの味」然とした安心感に包まれます。「ふくみどり」や「ゆめわかば」のような華やかさには欠けるものの、ドッシリとした印象の飲み心地は唯一無二の存在です。他の品種の個性を生かしながら、萎凋香に厚みをもたらす・・・ 『琥白』の合組には必要不可欠な貴重な品種です。この品種を大切に守ってくれている生産家の方々に感謝です。
狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎