新茶 釜炒り製微醗酵茶ゆめわかば

野木園の手摘みは蒸し製に引き続き、釜炒り製も進行中・・・

 

第一弾は「ゆめわかば」微醗酵茶です

 

ゆめわかば新芽撮影:2025/05/04,8:12

初釜は蒸し製同様、この品種からスタートしました

 

 

【手摘み】

早朝より始まり、午前中で手摘み茶葉2釜分、30㎏を収穫しました

 

 

【殺青機】

いつもながら、初釜で殺青機に火をいれる時には鼓動が高まります。前年のデータをチェックし、温度設定を行い、釜の回転数を確認します。「今年はどんな具合かな?」・・・ と緊張感が走ります。高温に熱せられた釜に投入された生茶葉は「フツフツ」と心地よさげな音を立てながら、表面から水蒸気を発生させ、溢れ出た芳香が部屋中を覆います。手で茶温を確認し、茶葉表面の変化を追いながら、殺青工程の切上げ時を見計らいます。

 

 

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【荒茶】

今年の釜炒り作業の課題の一つに「殺青度の見直し」があります。どうも私には、殺青工程を早めに切上げる手癖があるようです。その方が後工程が楽になるので・・・ 。殺青の塩梅が茶の内質に及ぼす影響はきわめて大きく、葉肉の厚い野木園手摘み茶葉では、特別な注意が必要です。今回はあえて火力を強くし、釜の温度を高めに設定。従来よりも茶葉表面の乾燥状態が強くなるまで、我慢を重ねながら取り出しました。荒茶の外観では茎の色が濃くなり、試飲では味が軽やかになりました。その結果、萎凋香を一層感じ取りやすくなったようです。このままの殺青度を維持しながら、今年度の微醗酵茶製造に取り組んでまいりましょう。

 

 

狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎