青心ターパン緑茶 ~ 台湾春茶研修 Part2

長生製茶廠の春茶第1号は青心ターパンの手摘み緑茶・・・ 

 

手摘みの緑茶からのスタートは例年通りながら、今年は5日ほど遅れているそうです

 

【釜炒り製緑茶】

いつもは台茶17号白鷺を用いることが多く、青心ターパンの緑茶は初めて試飲しました。いつもながら、香気が素晴らしい・・・ なぜ屋内萎凋だけで、これほどまでの萎凋香が発揚するのでしょうか ⁉  品種の違いと言ってそれまでだけど、何か方策はないものでしょうか? ちなみに予約だけで完売したそうです。

 

 

【紫にほふ釜炒り製微醗酵茶ふくみどり】

毎回、前年度つくった醗酵茶の批評をもらいながら、指導を仰いでいます。今回は『紫にほふ釜炒り製微醗酵茶ふくみどり』と『琥白』を持参しました。『琥白』は高評価をいただたものの、「ふくみどり」は後味にかすかな渋みが残るとの指摘を受けました。

 

 

【茶殻】両端:青心ターパン緑茶  中:微醗酵茶ふくみどり

確認のため、茶殻を比較します。両端の「青心ターパン」は軸が扁平になり、どちらもしわが寄っています。それに対し「ふくみどり」は しわもなく、ほぼ丸いまま・・・ これが渋みの原因でした。つまり軸に水分が残ったままで、醗酵が完全ではなかったとの事。来たる新茶での課題が一つ見つかりました。それにしても発酵を伴わない緑茶で、ここまで水分を追い込んでいるとは驚きの一言です。一晩だけの屋内萎凋で芳香を醸し出せるのにも得心が行きました。

 

 

狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎