微醗酵茶かなやみどり

微醗酵茶『琥白』用の再製・・・

 

 

名前の通り、静岡県金谷にある国立の茶業試験場にて選抜された品種です

 

【外観】

入間市根岸で栽培・摘採された原葉を使用しています。静岡在来種とやぶきたの掛け合わせから選抜され、昭和45年に農林登録された歴史ある品種。在来種の特質を留めており繊維質が多く、微醗酵茶としては仕上に手間のかかる品種です。

 

 

【水色】

濃いめの抽出液。狭山品種に比べ、味も香気も個性的でクッキリとした印象。火入れにより乳香が判りやすく、その後かた立ち昇る萎凋香も良好・・・ 中々の 内質です。

 

 

【茶殻】

以前、蒸し製かなやみどりを火入れした時、乳香を感じたことがありました。静岡種には珍しく萎凋特性に優れた品種との思いがあり、一昨年から微醗酵茶に加工しています。今回、前年までは感じえなかった品種の個性を思い知らされています。微醗酵茶を扱うようになってから、品種改良の意義を再確認しました。古い品種は仕上げに手間取り、しかも本茶の歩留まりが芳しくない。その代わり とびっきりの個性を持っているものがあり、それゆえ令和の現在まで改植されずに生産が継続されているのだと納得しています。

 

 

狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎