琥白用むさしかおり ~ 大大阪お茶会に向けてPart2
微醗酵茶『琥白』用に「むさしかおり」仕上げました
今シーズン初めて使用する品種です
【荒茶】
市川喜代治氏の入間市上谷ヶ貫茶園の生茶葉を原材料に使用。かなり太いくきが目立ちます
【選別工程】
飴色の棒と頭(色の優れない大柄な茶葉)を選別除去します・・・ 使用するのはピンセットのみ。すべて手作業なので、2㎏の荒茶を仕上げるのに、3日間ほどを費やします。
【仕上り外観】
選別作業はかなりのコスト高ですが、この作業によって、間違いなく香味が向上します。先代の父は「篩を通して茶を仕上げるのは産地問屋としての良心だ」と常々語っていました。棒や頭を取り除き、火入れを施した仕上品は中々のグッドルッキング。品種やロットで味や香気の個性がそれぞれで、「むさしかおり」は香味共に大人しい雰囲気の印象です。ただし、このロットは別格で、ナッツやシナモンといった内質を宿しており、使用するのを楽しみにしていました。
【水色】
『琥白』は合組工程を経て完成します。「ふくみどり」を主体として、「ゆめわかば」「さやまみどり」「ほくめい」そして「むさしかおり」を合わせます。品種の組合せには「黄金律」に近いものがあり、品種それぞれに使用比率の上限・下限を設けており、口合(テストブレンド)作業を行いながら、決定します。今年度「むさしかおり」を合組に使うのは久し振りです。大大阪お茶会では常時テイスティングを行いますので、ご来場の方は、是非ともご確認ください。
狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎