釜炒り製 おくむさし

令和4年度産『琥白 Patinum おくむさし』の再製を行いました

 

本来は夏過ぎ頃まで熟成させたいところですが、前年度産のストックが底をつきました

 

【おくむさし生茶葉】

軸が短く、茶葉が厚い・・・ ずんぐりむっくり・・・ 愛嬌のある垢ぬけないルックスは 初期の農林登録品種の特徴でしょうか?

 

 

【萎凋工程】

まだ幼木の上 葉肉の厚い茶葉ゆえ、少々萎凋度合いを上げています

 

 

【外観】

手摘みにもかかわらず、軸が目立たない外観。チップが小振りなのは芯の白毛 自体が少ないためなのかもしれません。半面 黒みを帯びた葉に存在感があり、重量を感じさせます。

 

 

【水色】

葉肉に厚みのある茶葉ゆえ今回、最終搖青と静置工程にて発酵度を上げる工夫を凝らしました。他品種に比較して若干濃いめの水色です。

 

 

琥白Platinumおくむさし

試飲では、華やかで複雑な香気ではなく、どっしりとした萎凋香が響いてきます。抽出液が喉を落ちた後、口中に広がる味の盛り上がりが圧巻のひと言! いつまでも余韻が続く、典型的な狭山茶らしい濃厚な味です。「さやまみどり」同様、香りよりも味で萎凋香を感じるのは古の狭山品種の個性かもしれません。発酵度を追求した効果が表れているようで、嬉しくなります。

 

 

狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎