今季 最後の釜炒り茶

6月中の梅雨明けと酷暑の毎日・・・ 

 

雨勝ちだった春芽から一転、夏芽は猛暑の訪れと共に最終盤を迎えています。

 

【ふくみどりの摘採

入間市新久地区中原にある志喜地園「ふくみどり」摘採風景。すでに摘採直後の生茶葉から甘い香りが漂ってきます。中原「ふくみどり」のみに発揚する、この不思議な萎凋香・・・ この上なく お洒落な香り・・・ なんてミステリアスで魅力的な茶畑なのでしょうか!

 

 

【萎凋開始】

7月2日 午前8時半、二か月振りの萎凋作業が始まりました。晴れ / 気温35℃ / 微風・・・ 絶好の萎凋日和だけど、暑い!

 

 

【萎凋工程】

早朝から強烈な日差しの中、葉傷みを発生させないよう、ドキドキしながらの萎凋工程です。

 

 

【萎凋葉】

丁寧に摘採され、夏芽とは思えないほどに均一にそろった美しい生茶葉・・・ 日光萎凋が進むにつれ 甘い香りは濃度を増し、夏芽には不似合いなほどの充実した萎凋香が発揚してきます。

 

 

【夏芽ふくみどり外観】

従来、夏芽の微醗酵茶づくりは梅雨最中の作業でした。梅雨明けが異様に早かった今期、最終搖青が終了した18時半時点での作業場は気温37℃! 湿度も70% 代で 春芽の時季とは対照的に 発酵に良好な条件がそろいました。一方、殺青機と乾燥機がフル稼働する時間帯での温度計表示は「Hi ℃」と上限を突破、湿度も40%未満!6釜分の製茶に必要な時間は約4時間、熱中症の危険に晒されながらの作業となりました。完成した微醗酵茶「ふくみどり」は白毛が目立ち、色の優れない下葉が極めて少ない 上々の出来栄えです。夏芽とは思えないほどに美形の外観・・・ 殺青温度が適切だったのでしょう・・・ 暑さに耐えて頑張った「ご褒美」に思えます。

 

 

狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎