琥白ほうじ茶
あくまで試作品なのですが・・・
琥白からの出物「頭」=大きく育った茶葉を使用したほうじ茶
【外観比較】 左より「春さやまみどり」「春ふくみどり」「夏ふくみどり」
微醗酵茶を手掛けてから十年、琥白を再製する際に取除いた出物のストックが充実してきました。以前から温めていた微醗酵ほうじ茶を実現すべく、試作をお願いした丸八製茶場さんからサンプルを頂戴しました。深炒り焙煎の狭山焙茶に対し、「献上加賀棒茶」でおなじみの丸八製茶場さんは炒り方が繊細・・・ 原材料の個性を引き出す焙煎はさすがに焙茶スペシャリストです。
【茶殻・水色の比較】 左より「春さやまみどり」「春ふくみどり」「夏ふくみどり」
茶殻では「さやまみどり」が大きく、「ふくみどり」に比べて存在感があり、葉肉の厚さがそのまま外観に現れています。抽出液は逆に「ふくみどり」が濃厚。水色は『琥白』よりも琥珀色に近く 美味しそう・・・。香気は焙茶に特有のロースト香は皆無・・・ 蒸し製とは一線を画す 明らかな萎凋香が広がり、醗酵系のほうじ茶を得心します。店の女性スタッフの試飲では『琥白』より好き、という意見もありました。味は 「さやまみどり」> 「春ふくみどり」>「夏ふくみどり」の印象。「夏ふくみどり」は夏芽だけあって味の奥行きに不足を感じます。ちなみに丸八製茶場 焙煎担当者からの感想です。「春ふくみどり」・・・ 苦味が幾分強め、「夏ふくみどり」・・・ 渋味が幾分強め、「さやまみどり」・・・ 質の良い香り、程良い美味しさ。丸八製茶場 丸谷誠慶社長の評価も「さやまみどり」が高かったそうです。
萎凋香専門店 備前屋 清水敬一郎