釜炒り製緑茶
微醗酵茶とは異なる釜炒り製緑茶・・・
醗酵を伴わない釜炒り茶ならではの良さがあります。
【林和春氏と緑茶】撮影:2018年4月11日
釜炒り製緑茶との出会いは3年前。半醗酵茶の研修に訪れた台湾にて、製茶されたばかりの緑茶を試飲する機会がありました。
【台茶17号「白鷺」緑茶】
緑茶には若芽の原葉が必要なため、真っ先に手摘みした春茶を用います。使用したのは台茶17号「白鷺」・・・ 亜熱帯気候の台湾では東方美人の時季に限らず 一年中ウンカの加害があり、特に「白鷺」には顕著との事。本来は渋味が強いとされる品種にもかかわらず蜜香があり、烏龍茶とは異なる その優しい味と鮮やかな萎凋香に魅了されました。
【紫にほふ釜炒り製緑茶】
台湾での体験をもとに早速挑戦したものの、香気が全く足らない・・・ 狭山と台湾の品種特性の違いは如何ともし難いものでした。萎凋工程を見直すことにより、翌年の「日本茶AWARD」昨年は「ジャパニーズ ティー セレクション パリ」での評価につながりました。
【令和3年度産釜炒り製緑茶】
一芯三葉摘み「ふくみどり」を使用したため白毛の目立つ好ましい外観。茶葉の鮮やかな緑色は黒味を帯びる微醗酵茶とは一線を画します。
【茶殻】
いつもながら、萎凋時間は延ばしたいけれど萎凋度と共に水分減少率が上がり、製茶が難しくなるというジレンマを抱えながらの製茶作業でした。
萎凋香専門店 備前屋 清水敬一郎