初摘み「やぶきた」

煎茶用の手摘みが始まりました。

 

取引先の製茶工場の稼働を待って「やぶきた」の初摘みです。

 

【やぶきた園】

新しい登録品種が脚光を浴びる茶業界ですが、煎茶には必要不可欠な王道を行く品種です。

 

 

【やぶきた新芽】

「茶は夜に育つ」と言われますが、朝夕の気温が上がらない昨今。まだ若すぎる新芽の状況ではあります。

 

 

【日光萎凋】

今シーズンは手摘み開始以来 日中は陽光に恵まれ、新芽の若さと相まって萎凋には好条件がそろっています。

 

 

【萎凋開始2時間後】

茶葉温度が上がり、表面に水分が浮き出て 茶葉が青緑に色を変えてきました。フルーティーな香りが漂います。

 

 

【半日陰萎凋】

遮光率75%の寒冷紗の下に移動し、茶葉をクールダウンさせ、萎凋の進行を調整します。時折「やぶきたは萎凋に向かない」という声を耳にしますが、少なくとも狭山茶には当てはまりません。

 

 

【ほいろ火入れ】

「やぶきた」が誇る濃度ある味に 野木園手摘み新茶の鮮度感、さらに華やかで軽やかな萎凋香が加わります。そんな魅力を損なわないよう、ほいろ を使用した火入れを施します。摘採だけでなく、火入れまでも手作業です。使用目的は最上級の煎茶「富貴昔」の主力材料として、そして内容次第では昨年同様シングルオリジンティーとしても取扱う予定です。なんといっても貴重な初摘み煎茶ですから。

 

 

萎凋香専門店 備前屋 清水敬一郎