未体験の萎凋香 ~ 蒸し製ゆめわかば

未だかって経験したことのない萎凋香を感じています・・・

備前屋自園の手摘み 蒸し製ゆめわかば・・・

 

ゆめわかば野木園手摘み撮影:令和4年4月30日 7:45am

新植以来8回目の手摘みを迎えた今年、やっと会心の煎茶が完成しました・・・

 

 

【外観】

昨年、全国品評会で農林水産大臣賞を受賞した奥富雅浩氏に製茶を依頼しました。紺色に輝く光沢のある伸びやかな茶葉には剣先が残り、さながら手揉み茶のよう! 出品茶を究めた人の手にかかるとこれほどまでの「別嬪」に仕立てられるものなのか⁉

 

 

【茶殻】

普通摘みにしては葉切れが少ないのが一目瞭然の茶殻。一部が赤くなったものや青黒く染まった茶葉がじっくりと取り組んだ萎凋工程を物語ります。

 

 

【水色】

澱りはほとんどなく、透明度の高い水色は葉切れの少ない製茶法の証し・・・ 萎凋の影響か渋味はほとんどなく、口中に響く余韻が何とも素晴らしい! 明かな柑橘系の香気・・・ グレープフルーツではなく、ミカンやオレンジのような甘く華やかなものでもない。もっと硬質なもの・・・ スダチ? カボス? 釜炒り製の微醗酵茶では何度か感じたことのあるタイプの萎凋香を初めて蒸し製で表現することができました。萎凋と製茶方法のマッチングの妙でしょうか? 新茶「紫にほふ煎茶ゆめわかば」としてアップしましょう。

 

 

狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎