月齢1と水星

夕暮れの西天では木星と土星に代わり、水星が見頃を迎えつつあります。

 

太陽の近傍を巡っている水星は観るのが難しい惑星ですが、新月を過ぎたばかりの月が接近。目印となってくれました。

 

【日没28分後の西天】 撮影:令和3年1月14日  17:19、機材:ニッコール50㎜ F1.2 

あいにく西空には薄い霞がかかっており、月も水星も確認できません。双眼鏡でなんとか探し出しフレーミング、そして シャッターを切ります。

 

 

【日没32分後】 撮影:令和3年1月14日  17:23、機材:ニッコール180㎜ F2.8

望遠レンズにて、初めて目にする月齢1の限りなく細い弧と、右上には水星の光芒を捉えることができました。

 

 

【日没36分後】 撮影:令和3年1月14日  17:27、機材:Reflexニッコール500㎜ F8 

標準レンズ10倍の焦点距離を持つ超望遠レンズで撮影・・・ 薄明の残る西天には夕焼けのオレンジ色が残り、季節風に揺らぐ姿で写っています。

 

 

【日没37分後】 撮影:令和3年1月14日  17:28、機材:Reflexニッコール500㎜ F8 

一分後、正確なピント調整を行う間に 月は冬枯れの木立に吸い込まれて行きました。月は細いほど美しいものの、薄明の残るバックグラウンドではコントラスト不足で、その優美な容姿を味わう余裕すらありません。水星も月齢1の月も位置が太陽に近く、確認が困難な天体です。今回 初めて撮影することができ、長年の望みが一つ叶いました!

 

狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎