結果オーライ?
好みではない狭山品種なのですが・・・
『琥白』用に「ほくめい」を再製しております。
【仕上げ】
種子親が「さやまみどり」ゆえ大きな期待を寄せられたものの 煎茶では苦渋味が強く、醗酵系には萎凋香がイマイチといった半端な印象の品種。その上 萎凋工程で大失態を演じてしまったロットなのです。
【火入れ】
製茶したのは5月13日。朝から曇天で気温が上がらないうえ 午後には雨が・・・ やむなく静置萎凋に切り替え翌早朝天日萎凋したところ、醗酵工程中に褐変が大発生! 苦い思い出です。
【外観】
軸が太く茶葉の厚い品種ゆえ大柄な外観。ていねいな仕上げにより さほど目立たないものの・・・
【茶殻】
やっぱり変色した部分が気になります。
【水色】
ところが、なんて素敵な内質なのでしょう! 濃度ある好ましい水色。抜けがよく透明度の高い香気と良好な味・・・ 気の利かない萎凋香特性で鈍重な品種との印象が反転しました。従来の萎凋工程がこの品種に合っていなかっただけの事なのでしょうが、結果オーライで片付けるにはもったいない萎凋香です。
狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎