ダージリン マカイバリ茶園 セカンドフラッシュ
とんでもない紅茶をいただきました。
茶文化研究家 湯浅薫氏より贈られたのは “Vintage Muscatel”と銘打ったラベルが添付されていました。
【茶袋ラベル】
氏はマカイバリ茶園の親善大使もお務めです。今春には同茶園の“DJ-1” 三月に製茶された、希少なファーストフラッシュ第一号もお送りいただきました。
【外観】
チップが目立ち、下葉の淡い緑も見うけられる とりどりの茶葉がひしめくカラフルな外観。以前スリランカ ヌワラエリヤで見学した、醗酵工程を設けない“Light Bright Black Tea” を思い出します。醗酵時間が抑え気味なのでしょうか。
【水色】
紅色にオレンジが射した美しい水色。ポットからカップに注ぐ瞬間から香気が伝わってきました。口に含めば芳香が広がり、マスカテル フレーバーが大きな波となって押し寄せます。ファーストフラッシュでなくとも判りやすい萎凋香。セカンドフラッシュにも様々なバリエーションがあるものです。特筆すべきは渋みのない甘い後味 ~ すばらしく飲みやすい紅茶です。
【茶殻】
かなり葉切れした茶葉には萎凋工程での足跡が確認できます。あるいはウンカ(アザミウマ)芽の証しかもしれません。淹れ方を変えながら四度 試飲しましたが、薄めの抽出液でも萎凋香を感じ、濃くても渋みを感じませんでした。贈り主は「紅茶の王様」と表現していましたが、 納得です。紅茶の萎凋香が持つ奥深い世界に足を踏み入れたように思います。
狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎