釜炒り製緑茶
昨年から暖めていたプランが動き出しました。
昨夏、萎凋香研究家の京都大学名誉教授 坂田完三先生から示唆を受け、挑戦したいと考えていた釜炒り製緑茶。先月訪問した台湾桃園の長生製茶廠でも研修させてもらったこともあり、今新茶期当初から取組んでいます。
【屋内萎凋】
品種は「ふくみどり」・・・ 萎凋時間は24時間を越えています。水分含有率はおよそ50%!
【荒茶外観】
乾燥から上がったばかりの荒茶。芯芽の白毛や軸の具合は微醗酵茶とほぼ変わらずながら、茶葉は明らかにみどり色が明るく、不醗酵茶であることを主張します。
【茶殻】
一煎目抽出後の蓋碗を撮影したもの。茶殻からは茶葉の外観以上に微醗酵茶との違いが判りやすい・・・ 一目で緑茶だと理解できる、やさしい色合いです。
【水色】
もともと 緑茶品種の微醗酵茶は苦渋味とは無縁ながら、釜炒り製緑茶はそれに輪をかけ、一切の「渋み」から開放されます。水色も香気も味さえも淡く、ただ ただ萎凋香あるのみ・・・ 口の中は いつまでも萎凋香の余韻と甘みが支配します。その優しさに 思わず微笑みがこぼれるような・・・ 。
狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎