映画『花戦さ』
茶とは無縁と思っていた「生け花」の世界・・・ 実は この上なく深い関係にありました。
久し振りに映画を楽しんできました。タイトルは『花戦さ』。野村萬斎が『華道家元池坊』の初代を演じ、織田信長が中井貴一、豊臣秀吉に市川猿之助、そして千利休には佐藤浩市と私の世代にとっては、たまらないキャスティング。二世俳優が大役を演じ、華道と茶道の創始者を描く映画に 狂言師と歌舞伎役者が出演するとは・・・ いささか出来すぎの配役です。
平成の初め頃、利休没後400年にちなみ『千利休』と『利休』が相次いで封切られました。私は原作 井上靖著『本覺坊遺文』を読んでおり 前者を観たのですが、後者では三國連太郎が主演だった記憶があります。佐藤浩市はどのような気持ちで父と同じ役柄を演じたのでしょうか・・・ 悦ばしいのか、そうでないのか? 反発するのか、尊敬するのか? ・・・ 下世話ですね。
「主人公は花達!」と思うほどに 美しい映像でした。「茶の湯」において「花」が大切な役割を演じてきたこと。そして 両者が同時代に芸術として確立されたこと・・・ 歴史の必然だったのでしょうか。
茶道を学ぶ連れ添いより この映画を知りました。茶業者として、もっともっと勉強が必要だと思いしらされた作品です。
狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎