新茶 火入れ

昨日は雨天、本日は曇天で二日間 手摘みはお休み。残りはもう少しなのだけれど・・・。

一方、新茶の再製作業は急ピッチで進んでいます。

 

 

今、手がけているのは『白萩(しらはぎ)』。緑色に色を返す直前の若い茶葉を使用した煎茶です。

生産地は入間市根通り 新久地区。場所も鮮度も一級の単品ゆえ、強い火入れではもったいない・・・。

 

といったわけで、使用するのは「チン」と称する 『伊達式乾燥機』。

かすかに判別できる製造番号 は “60・・・” とあるので、1960年製の火入れ機かもしれません。

だとすれば、すでに50年以上活躍している事になります。

 

 

燃料はガス。火入れ機本体の脇にある火炉に点火。

 

 

本体には棚が4段あり、一番上に茶葉を供給。

 

 

設定時間が来れば、棚が180度回転し 茶葉は下の段に移動。

このとき ベルが鳴るので、「チン」というニックネームに・・・。

別名「神経衰弱」とも呼ばれますが・・・。

一棚5分程度、全体で20分ほどの処理時間です。

 

 

4棚分を通過すれば、火入れ機の底部に排出されます。この後、透箕で粉を処理して火入れが完了。

速度調整はプーリー・茶葉の供給は手作業・・・ アナログな事、効率の良くない事 この上なし。

でも、大好きなのです。その理由は 「直火型」の火入れ機だから。

蒸し製緑茶の宿命で、 製茶には熱風が不可欠。火入れ工程にまで「風」を使用すると、せっかくの鮮度と香気をスポイルするような気がして・・・。

という訳で、明朝より新茶商品が一種類充足されます。

お待たせしました。

 

狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎