新茶期到来
五月、待ちにまった新茶のシーズンイン。トップバッターは「ふくみどり」。昨年より5日遅れの始まりとなりました。
私の大好きな品種「ふくみどり」。とにかく香気抜群の狭山品種。
風の穏やかな夏日。微風で、薄く雲のかかる 絶好の萎凋日和。
使用するのはゴザ一枚。薄く広げ、頃を計りながら天地返しを行います。
初夏の強い陽射しは水分の蒸散を促し、生茶葉は見るみる間に萎れ、色を変えます。
30分を過ぎれば、こんなに しんなり。
鼻を寄せれば、フルーティーな芳香が・・・ 萎凋香(いちょうか)の発揚です。
翌朝、平成29年度新茶第一号の完成です。
事前の打合せどおり、蒸し度も良い具合に思われます。
狭山茶らしく 苦渋味フリー。感じるのは 微塵も混じり気のない新茶の香り、個性的な「ふくみどり」の品種香 そして圧倒的な萎凋香・・・ 新茶でなければ味わえないこの香味。
それを真っ先に体験できるのは 茶業者の特権。至福のひととき です。
狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎