茶園の色彩

「野にも山にも若葉が茂る・・・」晩春の武蔵野は様々な色に満ちています。

特に、新茶直前の茶園の色彩といったら・・・!

 

 

四月中旬より気温が上がりきらず、足踏み状態の新茶便り。

昨年が特別早かっただけで、極端に遅すぎるわけではないのですが・・・。

 

備前屋の茶園は南東側に雑木林があります。武蔵野らしい景観をとどめており、茶園より一足早く、広葉樹の若葉に満ちあふれています。

 

 

茶園は自然仕立ての野木園。雑木林の影響で、この時季 茶園に朝日が射し始めるのは午前8時頃から。

ところどころで木洩れ日を浴び、スポットライトに照らし出されたように新芽の若葉色が浮かび上がる。

そして陽光の動きに従い、陽だまりが移動し、新芽の色が刻々と変化します。

 

 

新植後5年の「ゆめわかば」。名前のとおり、やさしい色をした新芽。

これが今年の初摘みになりそう。といってもまだ一芯三葉の直前ですが・・・。

 

 

この時期の新芽は表情が豊か。

芯から離れ、一人立ちしたばかりの葉は湾曲し 光沢があり、ときおり息をのむほどに複雑で不思議な色彩をみせてくれます。

 

 

こちらは「やぶきた」。緑色が深く、色沢が鮮やか。

煎茶の王道を行く品種だけに、風格すら漂わせているように思われます。

 

予定としては5月3日より、手摘みを始めます。

いよいよ初夏の訪れです。

 

狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎