西海の銘茶「彼杵茶(そのぎちゃ)」

第71回全国茶品評会が開催された長崎県。その長崎に初の一等一席 農林水産大臣賞をもたらした彼杵茶を研修する機会を得ました。

東彼杵町の尾上和彦氏が一等一席、同町の大山良貴氏が一等二席を受賞。長崎県産蒸し製玉緑茶の実力を日本茶業界に知らしめる快挙です。

 

【尾上和彦氏の茶園】 

丘陵地帯にある、面積のまとまった乗用型摘採機用茶園。入間市根通り地区に似た雰囲気です。茶葉が大きく、手入れの行き届いた印象の茶園でした。

 

【雨中の茶園視察】 

台風22号接近に伴う雨と強風の元での視察でした。本来ならば、茶畑の向こうに大村湾が観えるとの事。どんな景観だったのか?・・・  残念!

 

【尾上和彦氏の蒸し製玉緑茶】 

第一印象は 深蒸し煎茶? かぶせ茶? 抹茶?・・・ でした。蒸し製玉緑茶と聞いてびっくり。口に含んで またまたビックリ。

旨みがすごい! 遮光した若芽を深蒸しにするのだとか。確かに「かぶせ香」がする・・・ 正直、狭山茶業者にとっては不得手な香気。驚いたのは、南の産地製深蒸しに共通の苦渋味がほとんど無いこと。この水色と味の組み合わせは未体験ゆえ、とにかく不思議な感覚です。でもこの個性には驚きました・・・ これが彼杵茶の実力でしょうか? 

 

【尾上和彦氏】

こんなに個性的な茶をつくっている彼と話す機会がありました。茶園といい、製茶といい、気さくで繊細な感覚を感じさせる人柄でした。

 

狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎