新・旧 朝日焼

最新の朝日焼宝瓶と先代が使用していたものとを比べてみました。

現在の御当主は「十六世 松林豊斎」。先代が入手したのは40年以上も昔のこと。十五世 あるいは十四世の制作かもしれません。

 

【新旧の比較】

左が先代使用の宝瓶で陶器製、右は私の購入した磁器製のもの。径が一回り異なりますが、同サイズのものも販売されていました。

 

【磁器製 茶漉し】

外側の淡い緑色に対し、内側は青みのかった白色です。

 

【陶器製 茶漉し】

長年の使用により「欠け」や「にゅう」が散見できるものの、釉薬がしっかりと掛かっており、はっきりとした光沢があります。茶漉しの穴はこちらの方が多いのが判ります。

 

【陶器製 外観】

全体に「貫入」が走り「刷毛目」の白が鮮やか。全体のフォルムは同一ながら、陶器製には より丸みを感じます。鋭い嘴のような注ぎ口は私の大好きな部分・・・ 何といっても、抽出中はここに神経が集中していますから・・・ 内側にカールした柔らかな形状は朝日焼ならではの個性です。両者 ほぼ同じ印象ながら、細かく観ると磁器製は先端が上向きで より大きく・長く 存在感があり、 陶器製は下向きで優しい雰囲気を漂わせています。

 

狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎