明前 黄山毛峰

中国産緑茶を贈っていただきました。清明節の前に摘まれた極上の品。香気を望むなら台湾製烏龍茶だけれど、香味なら中国産緑茶かな・・・?

昨年 茶文化研究家 湯浅薫氏にいただいた『習近平の龍井茶』に中国緑茶の魅力を教えられ、「第15回全国地紅茶サミット in 奈良」で知り合った心樹庵 米山穂高さんから購入した『明前 黄山毛峰』によって、それは確信に変わりました。

 

本来のパッケージは5g

以前購入したのが中央にあるパッケージで、クラフト紙にカラー印刷された袋に脱酸素剤とともに小分けされています。なんとも清涼感のある風味が忘れられず、今回お送りいただいたのが、左右の2種類です。

 

茶葉外観 

一見すると、黄がかった印象の茶葉。白毛がゴールドに近いのかもしれません。一芯一葉摘みながら、一葉目が極く小さいのは、清明節までの早い時期につくられたため?

白茶に似た風情があるので、大葉種の茶なのでしょうか。

 

かすかに緑のかった透明度の高い 美しい水色

苦渋味の全くない、ほのかな甘みと かすかに「うまみ」を感じる品格ある味・・・ まさしく 一級品の緑茶だけが持つ世界です。青茶と違い 鮮烈ではなく、おだやかで品の良い香気を感じます。煎を重ねるにつれ、味は淡くなり、一方で香気の鮮度が増してきます。そのバランスは三煎目が最も優れていたようで、自分好みに思われました。

 

十煎目抽出後の茶殻

黄色の雰囲気漂う 可愛らしい芽。茶殻まで美しく感じてしまいます。釜炒り製法による完全な「抽出液」ゆえ、蒸し製法に比べ煎が利くけれども、中国茶の持久力には脱帽です。

それにしても この茶は飲み終わった後、口中がいつまでも暖かい・・・ それも魅力の一つです。

 

狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎